
黑木香(くろき かおる、1965年1月21日[1] - )は、1980年代後半に活動した日本のAV女優。その特異なキャラクターが重宝されてテレ番組に多数出演し、日本で高い知名度を持っていた。
経歴[編集]
鹿児島県鹿屋市出身。女子学院高等学校卒業後、横浜国立大学に入学[2]、イタリア美術を専攻。同校在籍中の1986年、イタリア留学の費用を自ら工面するためアルトオ(AV)ュー。ュー作『SMぽいの好き』(クリスタル映像)が異例の大ヒット。AVファンだけでなく、一般にもその名を知られるようになる。
当時女子大生がAV進出することは珍しい時代ではなくなっていたが、大学名を公開した現役の国立大学の学生の出演は異例であった。ールンタイムのテレ番組にも出演。「良家の令嬢」でありながら卑猥な言葉を連呼し、16歳以降剃ったことのないというわき毛を大胆に露出して、絶頂時にはホラ貝を吹き鳴らすという意外性は、当時一世を風靡した。
なお、学業については、一躍有名になってしまい多忙が続いたことや多々の理由で通学が困難になり、長期欠席状態が続いたため横浜国立大学教育学部美術学科を除籍されたという[3]。
一人称は「わたくし」で、「私思いますに…でございます」という上品な言葉遣い[2]、話し方ではあったが、その内容は言葉の端々に性交に関することを織り交ぜていた。
村西とおるとは愛人関係にあった[1][2]。村西が実質的な経営者だったイヤモン映像の系列会社・ックマンの取締役にもなり、村西が東京・渋谷に出店した高級焼肉店「香貴苑」のママにもなったが[4]、村西と“村西のャラの不払い”により別れたあと引退。1994年、東京都中野区のホテルの2階から転落したが、一命を取りとめる[2]。この後、病院に入院してリハリに励んだ。
その後も消息を報じるマスメィアが絶えなかったが、1999年に流出したオの内容を掲載した『週刊現代』や『アサヒ芸能』の発行元をライシー侵害で訴えたのをはじめ、2002年に近況を報じた『女性セン』、2004年に近況と写真を掲載した『週刊スト』の各発行元を同様にライシー侵害で訴え、いずれも2006年に勝訴した[5]。
作品[編集]
アルトオ[編集]
- SMぽいの好き (クリスタル映像、1986年10月2日)
- 愛虐の宴 (クリスタル映像、1986年11月13日)
- SM隷奴 (スタオ418、1986年12月15日)…「黒木薫」として出演
主演作品は上記3作のみ。他助演、部分出演作品多数
出演[編集]
テレラマ[編集]
- 必殺スシャル・新春 決定版!大奥、春日野局の秘密 主水、露天風呂で初仕事(ABCテレ) - おえい役
- 必殺スシャル・春一番 仕事人、京都へ行く 闇討人の謎の首領!(ABCテレ) - お香役
ラエティ[編集]
- 新春かくし芸大会(フテレ)
- オールナイトフ(フテレ)
声優[編集]
- 金曜ローショー/エー海に捧ぐ(1988年7月8日、日本テレ) - チチョリーナ役
著書[編集]
- 『性の構造』(共著:伊藤比呂美、作品社、1987年)
- 『フルーツ白書』(ワニックス、1987年)
- 『自堕落にもほどがある』(ネスコ、1987年)
- 『女と男の間には―黑木香対談集』(飛鳥新社、1987年)
- 『爆笑対談集 ロフの犬のよだれ―欲望の条件反射』(ライトレス出版社、1988年)
CDアルム[編集]
- 小娘日和